東北
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2024.03.10
Colors
無骨な中に柔らかな表情を
垣間見せる、鉄瓶の色。
一つひとつの造作に、
釜師の気概が貫かれる。
南部藩主が京都から招いた釜師に茶の湯釜をつくらせて以来、名声をきわめるこの地の鉄器。
南部鉄瓶は、その茶釜を小ぶりに仕立てたのが始まりといわれています。
質実にして、華麗。剛健にして、繊細。
漆による「南部 くろがね」の色をまとった南部鉄瓶が、時折、柔らかな表情を見せるのは茶釜から発した生来の故でしょう。
釜師が心血を注ぐ幾十もの工程を経て、ようやく産声を上げる南部鉄瓶。
手に取った時に伝わってくるのは、モノづくりのぬくもり、そして400年以上に及ぶ伝統の重さです。
南部 くろがね
東北 岩手県 盛岡市、雫石町、花巻市、奥州市
「南部鉄器」
17世紀中頃に始まったという南部鉄瓶の歴史。藩政時代からの伝統を守り継承する一方で、現代の暮らしにもマッチしたデザインやカラフルな「ティーポット」でバリエーションを広げ、今や中国やヨーロッパなど海外でも人気を集めています。だけど「岩手らしい」のはやっぱり、伝統的な黒い鉄瓶。無骨で凛とした佇まいが、そう感じさせるのでしょうか。